セレッソにはたくさんの私立中高生の子どもたちに通っていただいています。
私立中高は、特に学校によって校風・指導方法もさまざまです。
実際に通っていた生徒さんに「どんな学校なのか?」をレポートしてもらうこの企画。
中学受験 高校受験を考えている小中学生や保護者のかたに参考になるかと思います。
あくまで通っていた学生による個人的な記憶や感想に基づいていますが
参考にどうぞお読みください。
今回は鎌倉学園です。
立教大学に進学したSくんが書いてくれました。
鎌倉学園レポートです。
■鎌倉学園の校則
染髪、アルバイト、寄り道は原則禁止でした。また、スマホを見ながら、イヤフォンをつけながら、ものを食べながらの登校も禁止されていました。
携帯電話は中学生の頃は持ってきてもいいですが、学校の時間内は電源を切ってロッカーにしまう必要があります。高校生になったら授業時間外以外の使用は許可されます。
■鎌倉学園の行事
4月
遠足(中1~高2)
体育祭
6月
学園祭
美術教室(中1)
7月
林間学校(中1、2)
オーストラリア英語研修(高1希望者)
化学キャンプ(高1~3希望者)
9月
研修旅行(中3)
鎌倉大掃除(中1、2)
10月
体育祭
理科系博物館見学(中1、2)
理科、社会教室(中3)
研修旅行(高2)
11月
芸術鑑賞会
12月
家庭科実習(高1)
1月
スキー教室(中1、2)
スキー・スノボー教室(中3)
2月
総合学習発表会(中1、2)
3月
中学、高校卒業式
海外研修旅行(中3~高2希望者)
■鎌倉学園 学校での指導
鎌倉学園の英語
中学では土曜日の授業で習熟度別のクラスに分けられ、文法や単語などの基礎的な授業を受けたり、実際に文章読解をしてみるなどのやや発展的な授業を行います。また、英語の授業は英語A、英語B、英会話の3つの授業があり、それぞれ文章読解、文法・単語学習、アメリカ・イギリス出身の2人のネイティブスピーカーによる本格的な英会話の授業を受けれます。
高2から私立大学希望者と国立大学希望者に分かれて授業を行い、私立向けにはアクセントや選択肢問題メインの演習、国立向けには和訳問題などの記述問題メインの演習を行います。また、高3ではそれぞれどちらも習熟度別に分かれて授業を行います。
鎌倉学園の数学
中2まではクラス全体で受けていましたが、中3、高1では習熟度別の授業を行います。高2からは文系、理系で別々の授業を行います。個人的なイメージでは高1で上のクラスに配属されても文系に進む生徒もそこそこいるように感じました。
鎌倉学園の理科
鎌倉学園付近は豊かな自然であふれており、それを利用して地学の授業では実際に断層の観察を行ったなどの、実体験から学べる授業が行われています。高校では物理、化学では毎週実験があり、その週に学んだことをすぐに実験で確かめてくれるので非常に興味深く、毎週この実験を楽しみにしていた生徒も少なくありませんでした。また、生物の授業では、夏休みやゴールデンウィークなどの長期休暇を利用して実際に三浦などに足を運び、課外授業を行っていました。
鎌倉学園 大学受験へのサポート
鎌倉学園では、中学から高1まで、英語・数学は習熟度別の授業を行っており、生徒を一人ひとり丁寧に面倒を見てくれました。高校2年で文系と理系のクラスに分かれ、文系では世界史、日本史、公民の中から2つを選んで学習していく授業で、理系では物理、生物のどちらか一方と化学の2科目を選択して学習していく授業が行われます。高3になると、文系、理系クラスのどちらも私立大学受験者と国立大学受験者用クラスに分かれます。国立受験者向けクラスでは文系、理系に問わず、英語、数学、国語、を学習し、文系国公立なら社会二科目理科一科目、理系国公立なら理科二科目社会一科目を勉強します。対して、私立受験者向けクラスでは一人ひとりが目指す大学の受験で必要な科目を自分で選択して勉強していくスタイルになり、4限目のお昼頃には授業が終わって帰宅する生徒も見受けられました。因みに2022年度の高3生は私立文系クラス選択者が一番多く、次点で国立理系と国立文系、私立理系クラスは一番少なかったです。
鎌倉学園全体で大学受験の雰囲気はあるか
国公立クラスの生徒は一般入試を意識しており、私立クラスの生徒は推薦入試やAO入試を意識した生徒が多かったように思えます。理系志望と文系志望の生徒は4:6くらいだったと思います。また、鎌倉学園の職員室の前には防音性能抜群で席も約60席くらいある自習室があります。テスト前には多くの生徒が利用しますが、テスト期間外でも利用する生徒はそこまで数は多くはなかったです。また、高3の受験生でもいい意味で楽観的で、授業中は皆静かに勉強しますが、授業外では楽しく友達とお喋りをしたり、グラウンドで思いっきり運動をしている生徒も沢山いました。
鎌倉学園 文系理系クラス分け、特進クラスについて
前述した通り、鎌倉学園では高校2年生で文系と理系クラスに分かれ、高校3年生ではそれぞれ私立、国公立クラスに分かれます。高2、高3へと進学する時に、先生との面談があり一緒に進路を考えてくれます。また、習熟度別クラスでの学習は中2から始まります。それぞれ自分の習熟度具合に適した授業を行ってくれるので安心です。
鎌倉学園から国公立大学を目指すなら
高1から模試を受けることになり、その成績を見ながら先生と相談して決めます。国公立クラスは勉強する科目数が私立向けの生徒と比べて多くなりがちなので、成績がいい子が行くべきクラスと思われがちですが、実際にはあまり関係ないです。なぜかというと、勿論成績が良いに越したことはないのですが、国公立受験者は必要な7教科9科目のすべてで苦手がなく、満遍なくとれるようになる必要があるのに対して、私立向けクラスでは少ない子では2科目、多くの子は3科目のみの勉強で済むため、その分逆にその少ない教科を突き詰める必要があるからです。実際、国公立向けクラスの生徒は共通テストが二次試験の配点にも含まれることもあり、割とカバーが効きやすいですが、私立向けクラスの生徒はそれぞれが単独勝負になりがちなので、カバーが効きにくいです。
鎌倉学園のいいところ
「礼儀廉恥」「文武両道」とある通り、皆礼儀正しく健全な子で、勉強する時は思いっきり勉強する、遊ぶときは思いっきり遊べる子ばかりです。また、カマガクにはグラウンドが2つあり、第一グラウンドは本校に囲まれるように広がっており、人工芝なので気楽に寝っ転がってみたり、思いっきり運動して転んでもケガしにくいです。第二グラウンドは本校から建長寺の隣を通って少し奥まで進んだところにあります。こちらは土のグラウンドで、主に長距離走やサッカー部の練習で使われます。第二グラウンドは森の中にあるので、第一グラウンドよりも多くの自然を堪能しながら運動に励めます。また、年に二回も体育祭があり、日ごろの運動で鍛えた体を存分に生かせる機会が用意されており、全クラス優勝に向けて切磋琢磨し、めちゃくちゃ盛り上がります!!
鎌倉学園の嫌なところ
通学路が狭いです。北鎌倉駅からカマガクまで初めは広いですが、最終的には2人で並列に進むのにも苦労するくらいには道が狭いです。
最後に鎌倉学園を目指す後輩へメッセージを
中学受験をしていた頃、通っていた学習塾の評判では、通った生徒は皆必ず「入ってよかった。最高に楽しい。」と言う学校とありましたが、本当にその通りです。実際自分は鎌倉学園が第一希望校ではなかったのですが、結果として鎌倉学園に入学して本当によかったなと思えるほど、最高の友達や思い出が沢山出来ました。入学して後悔することは100パーセントあり得ません。断言できます。